大腸がん 消化器内視鏡検診・治療

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世界をリードすると言われる日本の内視鏡検査・治療技術。1980年以降、日本人の死因順位1位は「がん」であり、2018年の全死亡者のおよそ3.5人に1人は「がん」で死亡している。その中でも患者数が増加しているのが大腸がんだ。特に女性では、がんの部位別死亡率で1位(男性は3位)となっているが、早期に発見すれば内視鏡での治療も可能。便潜血検査だけでなく内視鏡でしっかりチェックしましょう。

早期の大腸がんなら内視鏡で治療可能

 これまで日本人に多かったのは胃がんですが、近年は大腸がんが増加しています。
 胃がんが減少したのは、原因がピロリ菌と判明して、その除菌が一般化すると同時に、衛生環境が改善されたため、ピロリ菌に感染する人が減ったからです。
 一方、大腸がんは、食生活の欧米化や運動不足、ストレスなどが原因に挙げられていますが、正確にはわかっていません。しかし、患者数は増加傾向が続いており、がんの部位別死亡率では女性では1 位、男性は3位※になっています。
 大腸の壁は内側から、粘膜、粘膜下層、筋肉層の3層でできています。がんが粘膜と粘膜下層にとどまっているものを「早期がん」、筋肉層やその外側まで深く浸潤しているものを「進行がん」といいます。
 進行した大腸がんは、静脈を通じて肝臓や肺へと転移します。大腸がん患者は、大腸がんでの死亡は少なく、大半はこうした転移によって死に至ります。
 しかし、早期がんで粘膜にとどまっている場合は、内視鏡治療で済みます。がんの大きさや形状によって、ポリペクトミー、EMR(内視鏡的粘膜切除術)、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)などが行われますが、どの手術でも開腹の必要がなく日帰りで済みます。
 また、がんが粘膜下層に達している場合やリンパ節に転移している場合は、腹腔鏡手術や開腹手術を行います。
 いずれにしても早期がんなら完治する可能性が高いですから、40歳以上の“がん年齢”になったら、定期的に内視鏡検査を受け、できる限り早い段階で発見することが重要です。

※2018年厚生労働省人口動態統計


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