回復期リハビリテーションの先進医療
患者一人ひとりに合わせたリハビリテーションを行い、日常生活への復帰を目指す回復期リハビリテーション病棟。近年は重要性が増し、従来以上に「質」への関心が高まっています。その取り組みを回復期リハビリテーション協会の園田茂副会長に伺いました。
回復期リハビリテーション
病棟協会 副会長
園田 茂
リハビリにおいて鍵となる「質」の向上のために、回復期リハビリテーション協会は様々な取組みを行っています。その一つが多様なスキルやレベルアップの研修の実施で、各病院から集まった多職種を対象にした全職種研修会などがあり、チーム医療に役立てられると好評です。2020年度にはオンラインでの研修会開催も増えてきました。
一方、回リハ病棟を中立的に評価したものに「日本医療機能評価機構」による認定制度があります。本体審査で確認しきれないリハ機能を確認する「付加機能評価 リハビリテーション機能(回復期)」は、2019年からより充実したリハ機能を評価する「高度・専門機能評価 リハビリテーション(回復期)」に改変されました。認定を受けるために、各病院が質の向上にむけた取り組みを行っており、当協会でも第三者評価の重要性を認識しています。
この他に回リハ病棟を評価するものとしては、診療報酬の「リハビリ実績指数」もあります。入院から退院までのADL改善と在院日数から算出されるもので、今後さらにこの「数値」の評価を高めていく流れもあります。また、最近のトレンドであるロボットを活用したリハビリも、アシストによる運動訓練による効果が期待されており、質の向上に寄与すると考えられています。