厚生労働省によると、インフルエンザは日本の人口の5~10%が感染し、毎年3000人以上が亡くなっています。直接の死因がインフルエンザではなくても、インフルエンザの感染をきっかけに持病が悪化して亡くなる方も含めると、年間約1万人と推定されています。ニュースにならないだけで、インフルエンザの影響でかなりの人数の方が亡くなっているのです。
とくに重症化リスクの高い方は、発症後12時間以内であれば、インフルエンザ遺伝子検査が健康保険で受けられるので、38℃以上の高熱が出たら、早めに医療機関を受診してください。早く、確実に検査を受けて早期に治療を開始すれば、リスクの高い方でも回復が早くなり、重症化を防ぐことができるのです。
12時間というのは、意外と時間があるようで、あっという間に経ってしまうものです。夜に発熱したら、翌日の昼まで様子を見ていたら遅いのです。朝一番で受診するくらいの感覚をもっていただきたいです。熱が出て、しんどいと感じた時点で、早めに医療機関を受診してください。
かかりつけの医療機関で遺伝子検査ができればよいのですが、まだ対応していない場合は、近くのどこへ行けば検査を受けられるのか、いざという時に、すぐ受診できるよう、重症化リスクの高い方は、あらかじめ確認しておくことをお勧めします。